6613 QDレーザ 企業サイト   Yahooファイナンス 日経新聞 株探 四季報

基本データ
【業種】電気機器
【市場】グロース(内国株式)
【決算期】3月
【会社設立】2006.4
【上場】2021.2
【直近決算日】2024-05-14
【決算予定日】2024-08-08 (19:05)

【時価総額】183億2900万円
【予想PER】 倍
【PBR】3.24 倍
【自己資本比率】92.1 %
業績予想(通期のみ)
年度タイプ日付売上高営業利益経常利益純利益
2023-03新規2022-05-121277-567-558-562
修正2023-02-141129(↓)-567(→)-558(→)-562(→)
2024-03新規2023-05-121446-559-577-582
修正2024-02-141244(↓)-559(→)-577(→)-582(→)
来期新規2024-05-141245-589-592-596
当社の創業者である菅原充は、富士通株式会社及び国立大学法人東京大学との産学共同の開発体制の下、量子ドットレーザ技術開発の先駆者としてスタートし、富士通株式会社及び三井物産株式会社の両社のベンチャーキャピタル資金を活用して、富士通の量子ドットレーザ技術に基づく光デバイスのベンチャー企業として2006年4月に当社を設立いたしました。

年月

事項

2006年4月

富士通株式会社と三井物産株式会社のベンチャーキャピタル資金を活用して、富士通株式会社の量子ドットレーザ(※1)技術に基づく光デバイスのベンチャー企業として、東京都千代田区に株式会社QDレーザ(資本金10,020千円)を設立

2006年6月

国立大学法人東京大学と「量子ドットの結晶成長技術(※2)に関する研究」で共同研究契約締結

2010年4月

業務拡大に伴い、本社を神奈川県川崎市川崎区に移転

2010年9月

光通信用1240-1310nm 量子ドットレーザを世界で初めて実用量産化し、QLF1339シリーズとして商品化

2011年4月

単一モード発振特性(※3)に優れた1030-1180nm 材料加工・センサ用DFBレーザをQLD106xシリーズとして商品化

640-785nm 高出力レーザ(モニタPD付き)をQLF063xシリーズとして商品化

2012年1月

ISO9001認証取得

2013年3月

532, 561, 594nm 小型可視レーザモジュールをQLD0593シリーズとして商品化

2014年2月

1064nm 400mWのDFBレーザモジュール(※4)開発

2014年4月

波長1μm帯DFBレーザモジュール搭載ピコ秒パルスドライバーボードを商品化

2015年9月

臨床試験実施の目的で、ドイツエッセン市に非連結子会社QD Laser Deutschland GmbH(資本金25,000EUR)を設立

2018年7月

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA Display」販売開始

2019年10月

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA DisplayII」発表・受注開始

EN ISO13485認証取得

2019年12月

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA DisplayII」販売開始

2020年1月

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA メディカル」が新医療機器として製造販売承認を取得

2020年10月

加賀FEI株式会社とRETISSAシリーズに関する販売代理店契約を締結

2021年2月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2021年3月

医療機器 網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA メディカル」販売開始

2021年10月

小型マルチカラーレーザとドライバのサンプル販売開始

2022年1月

当社の走査型網膜投影デバイスの画像品質全般の評価方法がIEC 62906-5-5:2022として発行

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行

2022年8月

網膜投影製品の販売目的で、米国デラウェア州に非連結子会社QD Laser America,Inc(資本金10,000USD)を設立

2023年2月

眼の健康チェックツール「RETISSA MEOCHECK」販売開始

2023年3月

網膜投影型ビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER」、網膜投影型拡大読書器「RETISSA ON HAND」販売開始

RETISSA シリーズ累計1,300台出荷達成


本項「2 沿革」にて使用しております用語の定義について以下に記します。

No

用語

用語定義

1

量子ドットレーザ

量子ドットレーザは、半導体レーザの活性層(発光部)に半導体のナノサイズの微結晶である量子ドットを使用したレーザです。温度安定性に優れ(-40°Cから120°Cの範囲でレーザ動作特性が殆ど変化しません)、高温にて動作可能です(200°C以上でも動作します)。波長1300nm帯でレーザ発振するためデータ通信用に用いられます。

量子ドットレーザをシリコンに融合させて(フリップチップ接合またはウェハ接合を行っております)、光源とすることでシリコンフォトニクス光源となります。量子ドットレーザはこのシリコンフォトニクス光源として最も優れており、光コネクタ、チップ間インターコネクトやLiDARへの適用・検討が進められております。その理由は、1)高温のCPUの近くでも安定して動作する、2)ノイズに強く部品点数を削減・低コスト化できる、3)高温度で動作させても長寿命である、の3点です。光通信で用いられる通信用インジウムリン系半導体レーザではこれらに対しては対応不能です。

2

結晶成長技術

半導体結晶を半導体基板上に成長させる技術で、当社はその中でも分子線エピタキシー法(MBE法:Molecular Beam Epitaxy)を採用しております。このMBE法では、ヒ素、ガリウム、インジウム等の原料をセルで加熱し、その分子線を基板に到達させて結晶成長を行っております。この結晶成長が、宇宙空間と同等の極めて高い真空の炉の中で行われるため、純度の高い、原子のレベルで精密な半導体結晶を成長することができます。

3

単一モード発振特性

DFB(分布帰還型:Distributed Feedback)レーザの発振波長は単一モードになります。このレーザの波長特性を単一モード発振特性といっております。ファイバレーザの種光として利用される1064nm DFBレーザの単一モード特性は、希土類をドープした光ファイバの増幅波長に合わせるために使用されます。

4

DFBレーザ(モジュール)

DFBレーザとはDFB(分布帰還型:Distributed Feedback)レーザの事で、半導体レーザ内部に回折格子を設けて、単一波長でレーザ発振することを可能としたレーザです。ファイバレーザの種光のように狭い波長域に光出力を集中させる必要がある用途に適します。モジュールはそのレーザをユニット化したものです。